小さな会社のためのホームページ作成ガイド-その1
その1 目的とターゲットを絞り込む
戦略的ホームページには「目的の絞り込み」が不可欠です。多くの失敗は、あれもこれもと欲張ってしまい、目的が曖昧になってしまうことが原因になっています。例えば、「会社案内」「ブランディング」「商品案内」「商品販売」「リクルート」…。ホームページに求める目的の大原則は、「1ホームページにつき目的はひとつ」です。どうしても複数の目的を成し遂げたいならば、テーマごとに別々のホームページを作る必要があります。
目的が複数あると、ホームページの訪問者にテーマが伝わりにくくなるのです。ホームページの訪問者は、アクセスして数秒のうちに、そのページを読むか読まないかを決めます。テーマがひと目で伝わらなければ、すぐにページを離れてしまうのです。
もうひとつ、ホームページを読んでもらうために重要な点があります。訪問者は、「このページには自分に関係する情報があるか」を瞬間で判断します。そのために、ホームページで狙うターゲットを絞り込まなければなりません。全てのホームページ上の表現は、そのターゲットに「刺さる」表現でなければならないのです。
広告表現やマスコミュニケーションにおいて「たった一人の相手に伝わるように」という鉄則があります。その一人をどうやって決めたらいいのでしょうか? 取り組みやすい方法として、「過去の顧客の中で最も理想的なお客様」を思い浮かべてください。例えばAさんとするならば、全ての表現を「Aさんだったらどう反応するか」を予想して判断していきます。そうすることで「ブレない」ホームページになります。
もし、新規立ち上げで顧客がいないとか、過去の顧客には理想的なターゲットが見つからないという場合は、ペルソナマーケティングという手法が参考になります。氏名、 顔写真、職業、年収、性格、ライフスタイルなど、架空の人物像(ペルソナ)を作り上 げ、ターゲットユーザーとする方法です。もし必要があったら、ペルソナマーケティングについて調べてみるとヒントが見つかると思います。
目的を絞り込む、ターゲットを絞り込むには勇気が必要です。しかし、ここで勇気を出して決断しなければ、曖昧なホームページ=反応ゼロのホームページのできあがりです。今までと変わらない無難なホームページがよいのか、お客様の心に刺さるホームページがよいのか。どちらを選択すべきかは明白ですね。