デザインと経営その1
私がウェブ制作で長く関わっている、ある企業さんのお話。
ホームページリニューアルで、制作を進めていましたが、どうしても気になったので社長に進言しました。
「会社のロゴを変えませんか?」
それまで使っていたロゴは、社長が自ら作成したものでよく言えば親しみやすいものでした。しかしデザイナーの目で言わせてもらうと、安い価格帯の商品を扱っているように見えるデザインです。これから商品の質で勝負しよう、という時には相応しくないと言っていいでしょう。
幸い、提案をご理解いただき新しいロゴを作成することになりました。私が作ることもできましたが、知り合いのアートディレクターを紹介して、コンセプトからきっちり固めてもらいました。制作も別の実力あるデザイナーさん。決定までのプロセスに社員さんも参加してもらい、ロゴに込められた「これからどんな会社になっていくのか」全員で共有。社長が言うには、「あのロゴを作ったのが会社の大きな転機だった」と振り返っています。
その会社は、新しいロゴを作ってから順調に成長しています。ブランディングとしての価値ということになるでしょうか。デザインが果たす経営上の役割は、あなたが想像する以上に大きい。
デザインと経営の話は、明日ももう少し続けます。