普通のデザインの価値

半年ほど前の話になるのですが、調べ物をしていて、私が10年以上前にデザインしたとあるホームページを発見。長く使っていただけるのはありがたいのですが、いくらなんでも長すぎだろうと思っていたら、今年度に入って閉鎖したようなのでひと安心。

これはちょっと極端な例ですが、情報ではなくホームページの「デザイン」の寿命ってどれくらいなんだろう、と考えることがあります。ある本では「5年は使うもの」と書いていました。私のお客様の場合、もっと長く使われることも少なくありません。

「このホームページは何年使うのか?」ウェブデザインの仕事を始めてしばらく経ってから気がついたことです。利用者の反応を見ながら少しずつマイナーチェンジを繰り返し、数年ごとに大きく手を入れるリニューアルを行うのが理想的だと思います。しかし、現実的には数年でリニューアルできる予算を確保できる企業は、県内では少数派ではないでしょうか。

そうすると、基本部分については「寿命の長いデザイン」が求められているといえます。いま新鮮なデザインが、数年後には陳腐化しているかもしれません。「普通の」というと語弊があるかもしれませんが、普遍的なデザインには価値があると思うわけです。

もっとも、時代が大きく変化するときには、タイムリーな対応が必要です。今であれば、スマートフォンの普及によりマルチデバイス対応のデザインが求められるようになりました。大きくリニューアルするなら今がチャンスです。