読んだ本:『御社の「売り」を小学5年生に15秒で説明できますか?』

2014.09.04

近ごろは多くのビジネス書で「USP(ユニーク・セリング・プロポジション)」という言葉を見るようになりました。ところが大抵の場合、USPの説明は数行程度で終わってしまうことが多いです。提唱者であるロッサー・リーブスが『USP ユニーク・セリング・プロポジション 売上に直結させる絶対不変の法則』でほとんど本1冊つかって説明している概念であるにも関わらず、です。

その意味で、本書もまるまる1冊つかってUSPについて語っている本といっていいでしょう。新書としてはやや長めの『御社の「売り」を小学5年生に15秒で説明できますか?』というタイトル自体もUSP。この本を読めば15秒で説明できるようになる、というプロポジション(提案)です。

1960年代のアメリカで書かれたリーブスの本と違って、2008年に国内で出版された本ということで、身近に感じられる事例が多数(本当にたくさん)掲載されているところが長所だと思います。良い例も悪い例も載っているので、とてもわかりやすい。また、メッセージ(USP)を構築する過程をステップ・バイ・ステップで追っていく章もあり、自分でUSPを考えるときに役立つはずです。タイトルがUSPなので、ピンと来る人は読んで損はないでしょう。