読んだ本:『ポジショニング戦略[新版]』
広告・マーケティングにおいて「ポジショニング」という考え方は不可欠になっています。いろんなところで目に(耳に)しますし、私自身が使う言葉でもあります。では、「ポジショニング」とはいつ、どうやって生まれたコンセプトなのか、と言われれば、さて? となるわけです。というわけで、原典であるアル・ライズ&ジャック・トラウトの『ポジショニング戦略』。
何であれ、情報社会で成功するためには現実に即していなければならない。「現実=リアリティ」とは、「消費者の頭の中に既にあるもの」だ。
ポジショニングの基本手法は、「消費者の頭の中に既にあるイメージを操作し、それを商品に結びつける」というものだ。誰の頭にもない新規なイメージをつくりだすことではない。
(ポジショニング戦略[新版]、アル・ライズ ジャック・トラウト、海と月社、2008年、p15)
45年前に生み出された「ポジショニング」というコンセプト。原典に当たってみたら案の定、完全に誤解していました。第1章「ポジショニングとは何か」で強調され、全編で繰り返されているのは「消費者の頭の中」ということ。ここをわかっているつもりでわかっていなかった。原典に当たるのはやはり大事でした。いまどきのマーケティング本を読みあさるよりもこの1冊を読み込んだほうがためになりそうです。