イメージを伝えるには
ただいま、某サイトのデザイン作業中。これが少々難航しておりまして…。
一般的に、ホームページのコンセプトや構成が決まったら、「ワイヤーフレーム」といって、レイアウト案を作成します。発注者からレイアウトのOKが出たら、いわゆる「デザイン」、要するに見た目(スタイリング)の段階に入ります。
デザイナーは、エンドユーザー(実際の利用者)にとって最適と考えるデザインを提案します。ただ、見た目って好みが大きく反映される部分なんです。ホームページのコンセプトから、例えば「かっこよく」とか、「優しい感じ」とかキーワードが出てきたとします。「かっこいい」「優しい」といった抽象的なキーワードは、人によって受け取り方が変わってしまいます。抽象的な言葉でデザインの方向性を決めたとしても、デザイナーと発注者で受け取り方が違っていたら、「イメージと違う」ということになりがちです。
このすれ違いをなくす方法もあります。デザインのテイストや方向性を示す、「ムードボード」を作る方法です。写真や雑誌の切り抜き、ホームページのプリントアウトなど、参考になるものをぺたぺた貼っていくんですね。このムードボードで、方向性を確認して、共通する要素、全体から生まれる雰囲気をホームページのデザインに反映していきます。
ムードボードを作ると、行き違いの可能性はかなり低くなります。問題は、予算と時間の制約からそこまで手をかけられる案件があまりないことなんですが。「イメージが違う!」とダメ出しを繰り返して、デザイナーが疲弊する悲劇が繰り返されるわけですよ。何度もデザインをやり直すくらいなら、ここでひと手間かけたほうが、結局はいいものができる可能性が高いのです。
このメルマガを読んでいる人は、デザインを発注する側の人が多いと思います。イメージのすれ違いを防ぐには、参考になるホームページのアドレスをたくさん集めるとか、イメージに近い雑誌名を挙げるとか。ひと手間かかりますけどね。そんな方法でデザイナーさんにイメージを伝えてみてください。言葉だけで伝えるよりも、期待する仕上がりが出てきますよ。
ここまで読んだらお気付きですよね。今回、ムードボード作ってませんでした…。手間を惜しまずやっておけばよかった!!!!